「筆算はていねい、暗算は雑」なんてこと絶対にありません。


☆ご注意

私どもがここでいう「暗算」とは、生徒さんたちがいう暗算とはまったく別のものとお考え下さい。多くの場合、生徒さんたちがいう暗算とは、単なる「雑な筆算」のことです。


 

例を出します。

 

市販の計算ドリルや計算教室などで使っている教材を見ますと、1ページまるまるひき算の筆算の練習問題で、一番最後に一番難しい問題として、「102-3」や「101-98」などがのっています(実際、多くのお子さんがこれらを難しい問題と認識します)。確かに筆算のスキルとして高いものが求められます。

 

しかしこれらの問題、本当に難しいでしょうか?

例えば「102-3」は・・・

 

3は2と1にわかれます。

102から2をとって100、あと1をとって99なので「102-3」は「99」(101,100,99と数えればすむということです。)

 

「101-98」は・・・

 

98はあと3で101になるので「101-98」は「3」です。

(あと2で100になり、それにプラス1で101です。2+1の計算をすることになります。まず100をひいてしまって1とし、それだと2ひきすぎだから2をたして3、とこのような計算法を好まれる方も多いです。)

 

もちろん、筆算をめんどくさがって暗算で何とかしよう、というのはあまりよろしくありません。

しかし上で示したような「数」を量的にとらえるよい暗算は、算数の各単元でその数字の意味するところを実感しながら計算を進めることができるようになります。

算数の力をつけていくため、これほどよいことはありません。

 

また、「数」を頭の中にストックする訓練にもなります。

読解力といわれるものは、つきつめるとどれだけの情報を頭の中にストックできるか、ですので適切な暗算練習をすることは、その意味でも有効的です。

 

 

最近、例えば「23+4」などどう考えてもすぐわかるような計算も筆算してみたり、筆算でも必要以上に補助数(計算の途中でメモする数字のこと)を入れてしまう生徒さんが多いようです。

 

理由は簡単です。

 

学校や塾などで、「計算ミスしないように筆算しろ。」とよく言われるからです。

  

塾などでこのようなことがよく言われる理由も簡単です。

1人あるいは少数の先生で複数の生徒さんをみないといけないため、計算の工夫や数の量的な意味からのアプローチで指導することが不可能だからです。(ですから、安易に「筆算しろ」といわない塾は、それだけでいい塾だといえます。)

目が届かない生徒さんたちにも計算ミスを減らす方法論として、筆算を必要以上に強制するしかすべはないでしょう。

  

しかしそれでいいのでしょうか?

 

暗算を止め筆算をすすめることは、お子さんの数理的理解の成長の可能性をつぶしかねない行為だと、私どもは考えます。

 

補足)筆算を否定しているわけではありません。実際、塾の授業でもマス目のノートを使ってきっちり位を合わせて筆算するトレーニングも行っています。

 

話がちょっとかたすぎましたね。

よくわからなかったといわれても仕方ありません。

 

この前の段階の記事も準備しました。

 

「式」を増やして「筆算」を減らすのが理想です。

こちらをご覧ください。(上の行のタイトルをクリックしてください。)